時計エッセイ

【現場仕事と機械式時計は両立出来るのか】

トキノート


ある程度時計好きの方には周知の通り、機械式時計は何かとデリケートなのだそうです。

とはいえ、高級時計の現行品がそんなに華奢とは思えない。

例えばウブロやパネライの時計のイメージが
「デリケート」とは結びつかない。


では、そんな機械式腕時計、高級時計は現場仕事の相棒となり得るだろうか…?


現場で働く職人さんは皆クォーツでタフなイメージのある時計をしている。
G-SHOCKやLUMINOX等かな。
私も職方なので、仕事中はG-SHOCKを愛用している。

職人さんではなく現場監督になるとスマートウォッチを愛用する方もいる。
でもやはり、多くの方はG-SHOCKほぼ1択状態。


私がこれまで仕事現場で出会った方で、機械式を装着していた方は2人だけ。


1人は電気屋さんで、ジラール・ペルゴのロレアート。
吹き抜け作業をしていた職人さんが梯子から降りてきて、腕元にはなんと、ロレアートが輝いていた。
もう…痺れた。カッコよすぎ。
その方は大体40代半ばだろうか。

当たり前だし、現場仕事全般そうだが、腕時計は必ず汚れる。
汗や埃の話ではなく現場では、石膏ボードやコンクリートの粉を体に浴びる事が多々ある。

ロレアートに粉が付着しても気にしないのだろうな…。仕事終わりに綺麗に洗えば良いという考えなのか。

「汚れること前提だし、傷が付いても気にしない」
これは資産目的で時計を買う人には辿り着けない考え。
つまり腕時計を、実用する事を目的に買う時計好きにとっては最も理想的な思想だと思う。

おそらく、その考えは現場仕事をしている全ての時計好きの憧れだろう。
ご多分に漏れず私もそういう人に憧れている。
実にワイルドで、自分の好きに真っ直ぐだ。



2人目、現場で機械式を装着していたのは
以前まで私の上司だったが数年前に独立されて、今もご多忙な日々をお過ごしの60代の男性。

その方は私が出会った頃からロレックスのデイトジャストを愛用していた。現場でも構わず使っていた。

堪らなく渋い。個人的にフルーテッドベゼルは少々派手だと認識していたが、その方が装着すると不思議と目立たない。

仕事にストイックで妥協がない。だが普段はこんな私にも気さくに話してくださる。
0時きっかりに日付の変わるデイトジャストがメリハリの強いその方のイメージにぴったりだ。

他の時計を使っているところを見たことが無いので、おそらくデイトジャスト1本を愛用しているのだと思う。

「1本の腕時計を長く愛用し、限りある時間を共に生きる」
最もグッとくる時計との向き合い方だ。


この記事のタイトル
【現場仕事と機械式時計は両立出来るのか】

私なりの答えはNO。多くの人は両立出来ないだろうと思う。
時計自体は現場仕事に耐えうると思う。
だけど使用する人間がブレーキを踏んでしまう。
そりゃそうだ。数十万から数百万の腕時計を仕事用に愛用できるのは一握りの人だけ。現場仕事をする多くの人は高級時計を買ってもプライベートで使用し、仕事用の腕時計は別で用意する筈だ。


だけど、もう一つ私なりの考え。
現場仕事と機械式時計を両立出来る人は
一度出会えばいつまでも忘れない。

何故なら時計との向き合い方が圧倒的に理想的だし、実用的な考えが同じ時計好きとして憧れるからだ。

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日々を綴りたい時計好き
地方で働く時計好きです! 私は時計の専門家ではありません。でも時計を見て思い出す人や景色があります。 このブログでは、そんな時計と人との繋がりを綴っていきます。 よろしくお願いいたします!
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